YAOKIが走る、月面の環境が過酷すぎる!

こんにちは。YAOKIレポーターのゆいです。

前回の記事では、月の地形は山あり谷ありだということをお伝えしましたが、大気はどうなっているのでしょうか?残念なことに、決して居心地の良い気候と言えるものではありません。

今回は、温度や放射線といった観点から、過酷すぎる月面環境についてレポートします!

月面の大気はとっても薄い!

今私たちが住んでいる星、地球には綺麗な大気がありますね。ではそもそも、この大気はどのようにしてできたのでしょうか。

答えは隕石にあります。生まれたばかりの地球には、たくさんの隕石が降り注いでいました。その隕石の中に含まれていた物質がガスとなって飛び出し、大気として地球を覆うようになったのです。隕石が降り注ぐのはどの星でも同じですから、惑星に大気があることは当然とも言えるのかもしれません。木星や土星は大気がほとんどを占めているガス惑星ですし、金星や火星も立派な大気を持っています。

では、月にも大気があるのでしょうか。一体どんな大気なのでしょうか。

実は、月には大気がほとんどないのです。月の重力は地球の約6分の1ととても小さいため、大気を月に引きつけ続けることができず、大気がほとんどなくなってしまったのです。

月の空って真っ黒のイメージがありますよね。そう。大気がほとんどない月では、空が黒く見えるのです。地球の空が青いのは大気があるからなんですよ。

月は北極より寒く、砂漠より暑い!

皆さんが旅行に行く時、必ず確認するのは現地の気温ですよね。YAOKIチームもYAOKIが月で体調を崩さないように、月での気温をものすごく気にしています。というのも、月の気温はメチャクチャだからです!

月の赤道付近の観測では、昼は110℃、夜は-170℃。昼夜の温度差が、200℃以上と非常に大きいのです。

このようなことが起こる原因は月の大気が薄いことにあります。大気には、熱い太陽の光を和らげ、そして温まった地表の熱を逃さないという働きがあります。月には大気がほとんどないので、昼は太陽の熱をガンガンに受け熱々になり、夜は地表の熱がどんどん逃げていき極寒になってしまうのです。

ちなみに、月の1日の長さは、地球の約1ヶ月です。半月は昼、もう半月が夜となります。つまり、約半月は凄まじい暑さに見舞われ、もう半月は極寒の日々が続くことになります。非常に過酷な環境なのです。頑張れ、YAOKIちゃん!

月にも襲いかかる放射線!?

宇宙空間にはX線や粒子線などの宇宙放射線が飛んでいて、人体に悪影響を及ぼすことがわかっています。例えば、脱毛や発疹から不妊やガンといったシビアなものまで。

大気が薄い月にはかなりの量の放射線が降り注ぎます。そのため、宇宙飛行士が月面に滞在できるのは約2ヶ月間が限度ではないかと推測されているくらいなのです。

では、YAOKIは放射線に当たっても大丈夫なのか。実はYAOKIは、内部構造もシンプルにすることで、強い放射線にも耐えられるように作られているのです。ちょっと安心ですね。

まとめ

今回は気候を中心に月面環境についてご紹介しました。私たちの想像以上に、月面は過酷な環境であることを知っていただけたでしょうか。そんな月面に挑戦するロボット、YAOKIちゃんを皆で応援しましょう!

YAOKIレポーターのゆいでした。

参考文献

執筆者プロフィール

ゆいYAOKIレポーター
宇宙に憧れる医学生。
月や火星にたくさんのヒトやロボットが暮らす未来に想いを馳せている。将来の夢は宇宙で働くお医者さん。

あまり周りに流されることなく冷静であるものの、試験前も危機感がない。良くも悪くも非常にマイペースな性格である。歩きながら空を見上げることが好きで、そのためよく電柱にぶつかる。