月に着陸した月面探査車はいくつある!?

lunar rover on the moon

こんにちは。
YAOKIレポーターのゆいです。

突然ですがクイズです!

2021年7月現在、これまで月面に探査車を着陸させた国は、世界で何ヵ国ありますか?

正解は、この記事の最後まで読んでいただくとわかりますよ!

ということで今回は、これまで月に着陸した月面探査車をご紹介します。

旧ソ連:ルノホート

ルノホート (c) https://aboutspacejornal.net/2018/01/16/ркс-впервые-публикует-уникальный-отч/

世界で初めて月に着陸したのが、旧ソ連の「ルノホート」と呼ばれる探査車です。ルノホートはロシア語で「月を歩行する者」という意味を持ち、後々の有人探査を睨んで無人探査用に開発されました。実際に、ルノホート1号とルノホート2号が1970年と1973年に月面を走りました。

特にルノホート2号は4ヵ月にわたって8万枚以上の画像を撮影し、多くの成果をあげたと言われています。走行距離はなんと37kmに達し、これは月面探査車の中ではトップの記録なのです。

ソ連はアポロ計画に先を越されたものの、月面探査車を初めて月に送り込み、そして月面の走行距離ではルノホート2号が勝っているのですね。

またルノホートは5人のチームによってラジコン操縦で動かされていました。この操縦チームは2チーム編成され、計10人いたのですが、その選抜と訓練は宇宙飛行士並みの厳しさだったそうです。そのため、メンバーは自分達が宇宙飛行士になって月に行くのではないかと思ったほどだそうですよ。

YAOKIの操縦チームはどのように編成されるのか、今からワクワクしますね!

アメリカ:LRV

続いて月に送られたのが、アメリカのNASAが開発した「LRV」という月面探査車です。
LRVとは、「Lunar Roving Vehicle」の略で、その名の通り月面を駆け回る乗り物です。名前は覚えにくいのですが、写真を見たことがある人は少なくないのでは?

LRV (c) NASA

そう、LRVは1971年~1972年に行われた3度のアポロ計画(15号、16号、17号)で使用された探査車なのです。

大きさは210kgで、四輪走行をし、電池によって動きます。ちなみに、YAOKIは二輪ですね。また、YAOKIに比べると桁違いに大きいのですが、これは実際に宇宙飛行士がLRVに乗って走行するためです。一口に月面探査車と言っても目的が全く異なるということですね。

そして驚くことに、このLRVはなんとわずか17ヵ月で開発※されたのです。当時ほとんど未知の世界だった月面開発に対し、多くの画期的な技術を採用し急ピッチで作られたそうです。

※ここでの開発は、月面車の開発がボーイングに決定してからNASAに出荷されるまでの期間を指します。

中国:玉兎

玉兎 (c) http://kagaku.ldblog.jp/archives/1638124.html

最後にご紹介するのが中国の「玉兎」です。
月のウサギ(兎)をイメージしてつけられた名前なのでしょうか、可愛い名前ですね。
玉兎は120kgほどあり、ルノホートやYAOKIと同じ、無人探査機です。また車輪の数は6つと少し多めの設計になっています。

玉兎は、1号が月面での稼働期間の最長記録、2号が世界発の月の裏側での稼働という快挙を成し遂げているのです。
月は常に地球に同じ側面を向けて動いているので、普通であれば月の裏側でのミッションには通信の問題が生じてしまいます。中国はこの問題を、月の裏側が見える位置に、地球と月の通信を中継する衛星を打ち上げたことで解決したのです。
玉兎に対する熱い想いが伝わってきますね。

まとめ

今回は月面を走った3つの月面探査車についてレポートしました。

ということで、冒頭のクイズの答えは「3ヵ国」でした。
ロシア(旧ソ連)、アメリカ、中国です。

そして、4ヵ国目として、日本のYAOKIの挑戦が始まっています。
YAOKIは、月を走る世界最小の月面探査車ということになりますし、世界で初めて民間企業が送り込む月面探査車でもあります。

この歴史的快挙に向けて、皆さんも一緒にYAOKIを応援しませんか?

YAOKIレポーターのゆいでした。

参考文献

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/genroq.jp/2021/01/12/106122/%3Famp%26usqp%3Dmq331AQRKAGYAej4zI26zqPAwAGwASA%253D
https://trafficnews.jp/post/81923/3
https://spc.jst.go.jp/news/191202/topic_5_01.html
https://www.apollomaniacs.com/apollo/lrv.html

執筆者プロフィール

ゆいYAOKIレポーター
宇宙に憧れる医学生。
月や火星にたくさんのヒトやロボットが暮らす未来に想いを馳せている。将来の夢は宇宙で働くお医者さん。

あまり周りに流されることなく冷静であるものの、試験前も危機感がない。良くも悪くも非常にマイペースな性格である。歩きながら空を見上げることが好きで、そのためよく電柱にぶつかる。